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カテゴリ:エスニック( 2 )

タジン

子供の頃や若い時分に、飛び上がるほど好物だったビーフ・シチュー。或る年齢からすっかり苦手になってしまった。勿論、タン・シチューや鶏肉の入ったクリーム・シチューの類も、この頃は敬遠しがちだ。

今年のはじめに旅行したエジプトで、懐かしいアラビア風煮込み料理「タジン」にお目にかかるというか、仕方なくお目に、いや、お口に触れる機会にめぐり合わされた。

だいぶ前になるが、アフリカの西の果てマグレブのモロッコに旅して、毎日出されたご馳走。ブタを除く、羊、牛肉、鶏肉等、あらゆるものを煮込んだ、最後には大きな巣にいた、「コウノトリ」・タジンが夢に現れるほど堪能した、あの日替わらない料理。

大きな土鍋の独特な形の蓋、江戸時代の浪人が被っていた編み笠のような、その姿がうやうやしく運ばれてくると、思わず胃液が口に溢れそうになったほどだ。とうとう音を上げて、私はアラビアパンと胡瓜とトマトだけの食生活、なんともヘルシーな毎日を過ごしたことを思い出す。

憎っくきその名も「タジン」。

しかしエジプトで出されたものは、少し趣きが、いやほとんど同じだが、かつて経験したそれほどの迫力溢れる量と味ではなかった。暫し躊躇の後、私も何故か懐かしい感興に動かされ匙を運んだ。

う~ん。あなたは間違う事なき「タジン」様。
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by cantare-so | 2006-03-09 11:26 | エスニック

エル・チョクロ

体調不良のため、しばらくお休みしていた美味感懐を再開します。

今年十一月、ペルー・リマ市でのコンサートの後、インカ帝国の遺跡が数多く残る、古都クスコに旅しました。

この旅で楽しみにしていたひとつは、アンデス原産のとうもろこしを口にする事。最近は、東京のペルー料理店でも出されているが、やはり現地の市場でインディオが売っている、「チョクロ」を味わって見たかった。

日本の物より、倍はあろうかと思われる大きな白い粒の、ただ茹でただけで甘くも塩味もしないとうもろこし。

クスコからマチュピチュに向かう、列車の途中駅で手にした一本30円ばかりの「チョクロ」、これこそ噛み締めれば締めるほど美味しくなる、私が探していた味でした。
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by cantare-so | 2004-12-05 11:45 | エスニック