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喧騒のカトマンズ、そしてエヴェレストを目の前に

 フェワ湖畔のホテルに戻りゆったりとした2日間を過ごした。昼食はホテルのイタリアンでピッッアとスパゲッティにエヴェレストビール。
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 お決まりのボートからのアンナプルナとマチャプチャレは、いつまでも見飽きない景観だ。ホテルの屋上から夕暮れの景色も、いつまでも立ち去れない魅力に満ちている。
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 翌日は見所のオールドバザール・ビドゥバシニ寺院・ポカラ博物館を回り、湖畔のレストランではヨーロッパリゾート風に、本格的チキンカレーとベジタブルカレーを食べながらアイスティーなどを楽しんだ。
 隣の老夫婦は三ヶ月の休暇でドイツのコンスタンツから来たという。かって私達も訪れたことのある湖畔の町で、かのツェッペリンの話に盛り上がった。
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午後は滝のあるパタレ・チャンゴ・鍾乳洞の寺院・そしてチベット難民の村でカーペットの買い物をして引き上げることにした。
 二晩とも夕食は日本食レストラン「たべものや」。こぎれいで味もよくすっかり気に入り、近くで日本語を教えているというネパール人の好青年にも出会った。

 さて、翌日は一時間半遅れのフライトでカトマンズに戻り、さらに東にあるナガルコット(2100m)まで足をのばした。
いつになったら出来上がるのか知れない、土煙舞い上がる工事中の道路と人混みのカトマンズ、混沌から九十九折れの山道にすっかり疲れ果て、か弱い私は車の中で元気なく無口だ。
 過剰な胃の上下動のあとに辿り着いた景勝の高原は、目の前にランタン・ヒマールが広がる絶景だ。
 ホテルはまたもや貸しきり状態で、部屋の広いテラスも、屋上も私たちだけの展望台。
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芥子粒ほどにしか見えないエヴェレストを発見しては、夫婦ふたりではしゃいでしまうほど東に連なるヒマラヤの山並みは果てしが無い。部屋からは出入自由のヒマラヤ劇場で、サンセットとサンライズを心ゆくまで堪能出来た。

 夕食に私たちが注文したのは中華料理。西洋料理からネパール料理、何でもオーダーに応じるというから大したものだ。そして出てきた6品ほどはどれも美味しいのだ。

 この5日ばかり熱にうかされたように山を見つづけたせいか、その夜から悪寒が走り、どうやら風邪症状の私。
 お腹の具合が今ひとつの妻。疲れからか、興奮しすぎか、はたまた予定どうりの水あたりかと思いながら、翌日はカトマンズに戻った。
 こうなれば、やはりエヴェレストを目の前にしなければ心残りが出来るものと、明朝のマウンテン・フライトの予約をとることにした。

 翌朝一番のフライト。
 通例、中止も多く、ガスが晴れずひやひやしたが、二時間遅れで離陸。
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この往復一時間の飛行は雲ひとつ無く穏やかな天候の中、目の前にクーンブ山群とエヴェレストが展開して、さらにコクピットまで入れてのサーヴィス。感動に同乗16人(日本人は私たちだけ)、特に「ラッキー!」を連発する欧米人達の歓声に機内は満ちていた。
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 この高度7000mあたりから見ることのできるエヴェレスト(8848m)は、「死ぬまでに一度は見ておきたい」まさにそんな光景だ。 

 さて、もうひとつ必ず果たしたいことが、それはヒマラヤ原産のヒマラヤ育ちの蕎麦粉で、手打ちの蕎麦を食べること。
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これはあらかじめ調査済みで、市内の日本人御用達のホテル内にある店。それも戸隠で修行したというネパール人が打つというのだ。
 思い込みは、エヴェレストの後はヒマラヤ蕎麦。
 タクシーと交渉しつつ、地図を示しながら奮闘すること、三十分やっと到着。
その甲斐あって、気になるつけ汁もわるくない、こぎれいな配膳と本格的なぼっち盛りそばを賞味、大満足。蕎麦はムスタン産。

 気が緩み、その後、私はホテルで二日もダウン。
古都パタンとバクタプル観光は取り止め、ダルバール広場にまで何とか歩き、その後、ホテル近くの「桃太郎」の和食にも食欲がわかない。
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 しかし具合の悪いはずの妻は、タメル地区の買い物に勇ましく出撃して、さすがにその基礎体力の差を見せつけ、あらためて感服させられた。
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 彼女が何度か部屋を出入りする間に、土産物の山が出来上がり、さて明日の帰国の際にどうパッキングするかの戦いになった。
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by cantare-so | 2010-01-20 21:44

憧れのアンナプルナ

 前日の深夜カトマンズに到着したので、数時間の睡眠をし、朝一番でホテルの朝食をとった。
ポカラ行きの飛行機は8時フライト。日の出前の閑散とした国内線空港で、業務の非能率さと適当さにややあきれながら、それでも時間どうり飛べそうなので一安心。
 今日はポカラから車でフェディまで、そしてダンプスまで2、3時間の急坂を徒歩で登り、ダウラギリ(8172m)が見えるホテルまで到着しなくてはならない、今回の旅で一番時間を心配していた日だからだ。

 晴天の中、飛行機はしっかり早い者勝ちに右側つまり山側の席を確保。
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たしかに素晴らしい景色だ。真っ白な大きな山の塊が目に飛び込んでくる。あとで判ったが最初はマナスル(8163m)
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そしていよいよアンナプルナ山群だ。
 写真で見て知っていた神峰マチャプチャレがはっきり視認できる。
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 30分の飛行時間はあっという間だった。

 小さな飛行場に20人乗りの飛行機は着陸、手押し車で運ばれてくる荷物を待つ間、風に吹かれながら目の前の山々に感激ひとしきり。
まずは明日から二泊泊まるホテルに大きな荷物を預け、さて市内からミニトレッキングの出発点の村までタクシーだ。
 これはなかなかスリリングな道筋。何しろ人が満載で傾いている乗り合いバスを追い越し、今度は牛が、さらに鶏が、子供が、お爺さんお婆さん、が無秩序に横切る。2人乗りのオートバイは追い抜き急に停車する。何でも有りのTVゲームのようだ。
 
 さていよいよ、私達夫婦に出迎えの英語トレッキング・ガイド一人、何とも贅沢な旅行になってきた。
 用意してきた山装備とカメラが3台。そして一泊分の着替えを背負い、急坂を登る。
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それにしても暑い、日本の5月の低山の気候だ。途中の茶店、里山風景を楽しみながら尾根筋に到着。
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目の前はまさにヒマラヤの山々。正午近くなり、雲が巻き始めているが最高の天気だ。さらにのんびり足を進め、ホテル前の急階段を上り詰めると、1799mにある景色の良い前庭を持つ今宵の宿に。
まだ昼前だ。心配していた私の心臓もあまり騒ぎ立てず、快調にリズムを刻んでいる。

 目の前は、神の山マチャプチャレ(6997m)信仰の山ゆえ、いまだ人が頂を踏むのを拒んでいる。
ぐるりと取り囲むように左から圧倒的量感のアンナプルナ・サウス(7219m)、奥にアンナプルナⅠ(8091m)、高さから順番に付けたので、大きく離れて右にⅡ峰、戻ってⅢ、Ⅳ峰、いづれも7000m後半の巨人ばかりだ。
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 あたかも主神の山を護衛するかのような守護神群、そんな印象のアンナプルナ山群だ。
この内院に足を踏み入れたいと、若い頃から夢見ていたが、何だか少し遠のいたような自分の衰えも感じる。
 毎日6~8時間歩いても、ゆうに8日間以上はかかると聞けば、ややため息が混じるのは仕方がない。
 さて昼食はナポリタン・スパゲティとチャーハン、ウエルカム・ドリンク付だ。

 部屋は一番良い部屋、二階の角で窓の外はマチャプチャレが正面。実際ゲストは私達夫婦だけの貸切でこれまた贅沢極まりなし。但しソーラー発電で、熱いシャワーが出ず、素早く行水するのが正解だ。しかし文句は全く無い。
蕨が一面に群生する裏山に登り、千枚田どころか何万枚田の耕地が広がる山里を飽かずに眺めた。グルン族の勤勉さ、そしてお互いに助け合って生きてきた優しさを感じる風景だ。 
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 今回の旅を通じて対人の嫌な思いは一度も無く、かえってこの国の人々の気立ての良さ優しさに接することが多くあった。
 旅のはじめから天気に恵まれ、人にも恵まれ神に感謝だ。日本には八百万の神がいるとされてきたが、ここネパールにもシヴァ神をはじめ多くの神々が存在して深い信仰を集めている。
 
 日没前の山々を楽しみ、夕食はネパールの代表的な料理ダルバートを注文。前菜のスープは冷える身体を温めると言う、高菜漬けに似た味の野菜がたっぷり入った初体験の一品。f0133771_23311356.jpg
 挨拶に来たシェフ、給仕に来た少年とグルン族の衣装の老人。皆、礼儀正しく、心もお腹も暖かくなった。

 部屋の内装は石造でダブルとシングルのベッドが入っていて、豪華な山のホテルだ。自家発電も切れ、蝋燭の灯りも悪くは無い。
持参した羽毛服をしっかりを着込み、置いてある毛布を重ねてベッドにもぐり込んだが、なかなか興奮して寝つけない。何度も部屋からテラスに出ては満点の星を見上げ、明日は早朝より写真撮影だと心は昂ぶる。
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 食堂の上の大きなテラスで朝焼けの山を楽しんだ後は、朝食はまさに最高の贅沢を経験した。
起きるとすぐに供されたコーヒーも美味しい。
 同じ場所のテラスに運ばれてきたパンケーキとオムレツも、アンナプルナを前にさらに美味しさを増してくれる。
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ホテルで飼われている二匹の大きな黒犬の、生まれてまだ余り経たぬ子犬が可愛らしく、わらの寝床から取り出しては抱き上げたりしているうちにすっかり時間も経ち、いよいよ下山の時刻だ。
f0133771_0153891.jpgまた、絶対に来るからと山に呼びかけポカラに向かった。
 途中、すっかりガスに包みこまれている方向に目をむけ、ガイドは「今日は飛行機は飛べない」と言う。
一日遅ければ、この予定は成立しなかつただろうと妻と幸運を喜び合った。
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by cantare-so | 2010-01-17 14:51